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メトロ大學:夏期講習4時限目: DVD『LIFE -fluid,invisible,inaudible...』発売記念上映会

高谷史郎(dumb type),國崎晋(サウンド&レコーディング・マガジン 編集長),佐藤博康(Ballad サウンド・エンジニア)

LIFE-fluid,invisible,inaudible・・・ [DVD]

LIFE-fluid,invisible,inaudible・・・ [DVD]

2007年に山口情報芸術センター(YCAM)とNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて公開された、坂本龍一と高谷史郎のインスタレーション『LIFE

  • fluid,invisible,inaudible...』。天井から吊られた9つの水槽で発生させた霧にさまざまな映像を投影し、気配とでも言うべき環境音や楽音で空間を満たすという他に類を見ないこの作品は、音楽やアートといったジャンルの枠を超え、大きな反響を巻き起こした。

インスタレーションのDVD化にあたっての裏話と作品上映。DVD上映は退屈だったが、インスタレーションは俄然観たくなった。以下メモ。
インスタレーションでは、ムジークエレクトロニクスという、レコーディングスタジオで使われる音の解像度や指向性が高いスピーカーを使用した。
・DVDでは、インスタレーションの18チャンネルの音を収録し、5.1chに再構成した。実際の水槽の映像に新たな映像を追加した
インスタレーションの元になったのは、法然院大徳寺の庭園でのサウンドスケープ。教授は周りの音に埋もれるくらいギリギリまで音量を下げるよう指示した。その結果、意図的に聴く音を選択しなければならない新しい聴き方を提示でき、インスタレーションにもつながっている
・音は空気の振動だけにアナログ的(偶然的)な要素が強いが、今回は映像も水や霧に映すことで同じような効果をねらった